生物は生きるのに必死である!
食事、寝る、メスの取り合い、産卵・・・
人間もまた然り。
今日は若いコブシメの1日を追った。(いや、たまたま出会ったんだけど)
物語は1本目にアツイ新ポイントに行った時からもう始まっていた。
ここはもう7月だというのにコブシメの新しい卵が産みつけられているのを確認していたが、今日はカップルに出会ったのである。
そして、もう産卵行動をしていた。
仲睦まじく産卵する様子を動画に載せよう。
奥で卵を産み付けるメスを見守るオス。
2人とも、特にオスはまだ体が小さく若い。ほかにオスがいれば確実にメスを奪われてしまいそうなほどだ。でもここではライバルがいないので完全に二人の世界に入っている。
私「いいね~。初々しいね~。俺も恋して~な~。」←43才
一回りしてきて戻ってくると今度は違うサンゴで産卵していたので観察してみると、なんと!こちらの動画を見てほしい。
卵を触手の前にあらわにして、サンゴの隙間に入れようとするけど卵は触手になく横にあふれてしまっている。最後は強引に吹き付けて卵を入れる!
産み過ぎて疲れているのか若いからなのかよくわからないが、ヘタくそなのは間違いない。
産み受けたのが表面にあり奥に入っていないものもあった。
船に上がり、
私「うーん!もう7月だというのにコブシメの産卵が見れてラッキーですね!」
というような会話をしているとゲストも楽しすぎたのか2本目も同じここ新ポイントに行くことになった。
生物のドラマはこの2本目も起きたのである。
エントリー直後、黒い塊があのサンゴの近くに見え、何だろうと思い近寄ってみるとなんと・・・!!!
始めの方の左の黒い塊はコブシメが吐いた墨である。
そしてその奥から外海でもなかなか見ないような巨大なロウニンアジが2匹やってきて、産卵していたあのメスを襲っている!
メスはたまらず墨を吐いたのだろうが、あまりの体の大きさの違いになすすべなし。
ロウニンアジは食べられるだろうかと何度もつつきにくる。
もちろん近くにいる体の小さなオスはじっとしているだけ。
メスはこの後耐え続け、ロウニンアジは固い甲羅のコブシメを食べられないと思ったのか去っていった。
コブシメのカップルは産卵をやめ、近くのサンゴの下に避難。
よく見るとメスの体は
傷がついている。ロウニンアジにかじられた割には浅い傷ではないだろうか。
この後も元気に産卵してほしい。
しかし生物というのは一寸先はわからない。カップルになりライバルのいない所で仲良く小さなサンゴで産卵していたかと思えば次は巨大な敵に食われそうになる。
生物はドラマだ!!!
まだまだネタがあって盛りだくさんになり過ぎそうなので今日はコブシメの話だけにしておこう。
今日はNHKの語りのようにお送りした。
また明日会おう。